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年末年始に向けて何かオススメの本ありますか?

こんにちは。山田です。

「1月は行く」「2月は逃げる」「3月は去る」といわれますが、あっという間に3月も終わりました。

やっぱり早いなぁ…

さて、巻き戻すこと3ヶ月ちょっと。
ビジネスパーソン相手にコーチングをしていると「今年もお世話になりました」という言葉と共に、必ず問われる質問があります。

それが、今日のタイトル。

勉強熱心だなぁ、素晴らしいなぁ、と思いつつ、選書のあり方一つでこちらのセンスも問われるわけで、私としてはなかなか緊張の走る場面です。

こういう場面でベタベタなビジネス書を紹介したり、ワクワクな自己啓発書をご紹介するのはちょっとドレスコードは合いません。

「センスの良いお手土産」ではないですが、知る人ぞ知るような逸品をご紹介することができれば、こちらの信用にもつながります。

みなさんだったらどんな本をご紹介しますか?


もちろん、これまでの文脈や相手に合わせていろいろな本をご紹介するのですが、今日は昨年、個人的にご紹介した本の中から一冊を紹介したいと思います。

『マキャベッリ語録』塩野七生 著/新潮文庫/1992年

元ネタのニコロ・マキャベッリはルネサンス期のイタリア、フィレンツエ共和国の外交官。

「マキャベリスト」という言葉もありますが「目的のためには手段を選ばず」的なニュアンスで批判される事も多い思想家です。

ただ、力が支配し、権謀詐術渦巻く統一前のイタリアの、しかも現役の外交官として磨かれた彼の思考は、人と人、国と国との間に存在するある種の普遍的な原則のようなものを映し出している様な気がいたします。

・天国へ行くのに最も有効な方法は、地獄へ行く道を熟知することである。
・人間は必要に迫られなければ善を行わない。
・味方より、かつては敵であった者のほうが、有益であるという場合が少なくない。

などなど。

本の中にはもっと過激なフレーズも書かれていますが、書かれているような手段を取るか否かにかかわらず、現代を生きるビジネスパーソンであっても、必ず知っておいた方がよいお話だと僕は思います。

以上、哲学の話ではないですが、「何読んだらいい?」と問われたときのご参考になれば。

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この記事を書いた人

クレメンティア代表世話人及び「西洋哲学塾」塾長。

普段は「エグゼクティブコーチ」として、上場企業から気鋭のベンチャー企業までシニアリーダーのリーダーシップ学習を支援。現代哲学に基づくクライアント自身の視座が上がるコーチングが特徴。「東京哲学会議」特別貢献会員。

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