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仕事のできる先輩が着任早々やっていたこと

こんにちは、山田です。

霞ヶ関で課長補佐をしていた頃、同じグループの隣の席に「デキる」と評判の先輩が着任しました。

当時の私たちの仕事は政治力の強いとある業界とのお付き合いでした。

不満を爆発させないように、かつ、補助金の額が増えすぎないように、非常に繊細な舵取りが求められます。

そんな中、彼が着任早々取った行動が、僕にとってはなかなかに斬新だったので心に残っているのと、今となっては非常に妥当性があるなとおもっており、少しこの場で共有させていただきます。


ところで、皆様は新しい職場に着任したとき、まず何をしますか?
引継書を読んだり、部下や同僚からから話を聴いたり。

もちろん、職場によって違いますが、その先輩は自分達の所管している業界の70年誌、80年誌、90年誌を机の上に積みあげて読み始めました(明治以来の古い業界だったので)。

その知識をもとに、その後、業界の会長(一部上場企業の社長)との対面で、まるで過去を見てきたように話を振ったり質問したりしてラポールを築き、メタポジションを取っていく姿は「いや、ほんまこの人デキるわ。。。」と思いました。


さて、これまでも哲学的思考の一環として「物事を俯瞰してみる」という事についてお伝えしてきました。

でも「俯瞰」というと、どうしても高い場所から見るようなイメージがついてきてしまいます。

もちろん、高い場所から見るのも「俯瞰」なのですが、私たちがお伝えしたいのはそのことではありません。

たとえば、上で例に出したような「過去からの流れを追う」というのも「俯瞰」の作業の一つ。

なお、こういう話をすると「なるほど、歴史を学ぶということが大事なのですね」という反応があるのですが、それとは結構ニュアンスは違いますので念のため。

哲学的思考はもっと繊細に物事を見ていきます。

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この記事を書いた人

クレメンティア代表世話人及び「西洋哲学塾」塾長。

普段は「エグゼクティブコーチ」として、上場企業から気鋭のベンチャー企業までシニアリーダーのリーダーシップ学習を支援。現代哲学に基づくクライアント自身の視座が上がるコーチングが特徴。「東京哲学会議」特別貢献会員。

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