こんにちは。田中直子です。
前回、哲学では抽象的な「概念」を研究してきた、という話をしました。
抽象的な話は難しく感じますよね。
私も、2016年に哲学の学びを始めようとしたとき、「世の中の真理」と聞いて「もっと具体的に言われないと分からない…」と思ったものです。
ですが、抽象的な概念を理解することには大きな価値があります。
たとえば、「リンゴ」は具体的なモノですが、それに対し「果物」は抽象概念ですよね。
「リンゴとは何か」だけを理解しても、リンゴ以外の果物のことは理解できません。
でも、「果物とは何か」を理解していたらどうでしょうか?
リンゴも、ミカンも、パイナップルのことも理解できるでしょう。
具体的なことは、身近で理解しやすいけれど、応用が利きません。
抽象概念を理解するということは、応用力を付けるということです。
私たちの周りには、分かりやすい「具体」があふれています。
たとえば、ダイエット。
具体的な「やせる食べ物」の情報は、ものすごくたくさんありますよね。
情報が多すぎて、何を食べたらいいか分からなくなってしまうくらい。
でも、ダイエットの理論(=抽象的な概念)を理解していたらどうでしょうか?
理論に基づいて、何を食べたらいいか自分で判断できますよね。
学んだことを応用できる、ということです。
哲学は学問のOSです。
抽象的だからこそ、様々な学問に応用できるのです。
つまり、「哲学を学ぶことイコール応用力を付けること」。
とっつきにくいなあと感じるかもしれないですが、哲学とはそういうものなので、気にせず触れてみていただければと思います。
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