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会話の生産性

こんにちは、山田です。

以前、生産性をウリにしている某大企業にコンテンツを御提案する際、
「会話の生産性 = 伝わった意味/会話量」
という公式を提案したら、ご担当者にはピンとこなかったらしく完全に無視されましたw。

それはさておき、密なコミュニケーションが難しくなったこのテレワーク時代、限られた会話でどれだけの意味を伝わるかという「会話の生産性」はますます高まるばかり。

ところで、会話の生産性というと「より直接的な表現を」というところをイメージされる方も多いかと思いますが、僕は少し違うと考えています。

明確さを旨とする英語のコミュニケーションも、ヨーロッパ圏では、相手を否定せず婉曲な表現を使ってやり取りすることも多いと聞きます。

婉曲さは、時に曖昧で、生産性が低いようにも感じますが、直接言って関係性が壊れてしまったり「こいつ何もわかっていない」と思われてしまっては、生産性はゼロです。

相手を否定せず、かつ、しっかりと主張を伝えるという矛盾を両立させる表現の技術は、これからを生きる人にますます必要になってくるものではないでしょうか。

世の中、刺激的かつ滋養の乏しい表現が増える中、短い文章や言葉に多くの意味を込め、思いやりがあり、本質的なところを射貫いた表現ができる人の希少性はますます高まっていくことでしょう。

そして、それはいろいろなものに思いを馳せ、気遣う想像力と思考力によって培われます。

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この記事を書いた人

クレメンティア代表世話人及び「西洋哲学塾」塾長。

普段は「エグゼクティブコーチ」として、上場企業から気鋭のベンチャー企業までシニアリーダーのリーダーシップ学習を支援。現代哲学に基づくクライアント自身の視座が上がるコーチングが特徴。「東京哲学会議」特別貢献会員。

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