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心地のよい、無為な時間を過ごさないこと

こんにちは、西洋哲学塾塾長の山田です。

例えば、若い人へのフィードバックをするとき「まず、いいところを伝えて、更に良くなる観点からは…」という二段ロケット方式で改善点を伝えると受け取ってもらえますよ、
と管理者のみなさまにアドバイスをしたりします。

でも、いつもそういうことを言っていて、心の中には、忸怩たる思いがあります。

僕自身、本心では全くそんなことは思っていないから。

フツウに考えて、そんなヌルいことをやっていて、本当に他者に貢献出来るような技術と精神が身につくわけないじゃないですか。

とか、思っています。


成長するためにはガッツリ否定に向き合うことが不可欠です。

でも、人は弱い生き物だし、さらには、同じレベルで否定されてもなんか受け入れられない、という面倒くさいプライドも持っている。

人間とはそういう生き物です。


その結果、厳しいことを言ってくれる場ではなく、自分の承認欲求を満たしてくれる場に所属し、気持ちのよい無為な時間を過ごす。

今日は「否定」に向き合って成長されることを選ばれた皆さまのご感想をお届けします。

質の高い混乱こそが明日の自分を創る。

なお、否定するのは塾長の私ではなくて、過去の偉大な哲学者の皆さまですから、それはそれで、結構、強烈です。


<感想①>

成長しようとするなら、自分を否定することは避けられない。

人は、否定した自分を乗り越えて成長していくからだ。

では、自分の何を否定するのか。

しかし、否定しようにも今のままなら、自分のどこを否定していいかも分からない。

哲学を学ぶことは、基準となる思考の物差しを複数持つこと、哲学をするとは、その物差しを使っていくことであろう。

その結果、自分の姿見え、否定すべきところに目が行き、行動を変えることができるのだと思う。

【無記名】


<感想②>

気持ち悪過ぎてモヤモヤが晴れた。

ホントに気持ち悪い。何が気持ち悪いって、気持ち悪さ、つまり自分が何がよく分からないのかを上手く言葉に出来ないこと。

これまでは言葉に出来ないといつも「モヤモヤしてます」と曖昧に表現していた。

言葉でできている世界で言葉に出来ていないのだから、そりゃあ世界を捉えられてないよねってことがわかって逆にスッキリしました。

モヤモヤを大事にしながら、それをしっかり言葉にしていこう、そう思いました。

【小畑 伸也 さん】


<感想③>

一言でいうと「混沌の中にいます」

それはまるで、全身が洗濯機の中で撹拌されているような感覚であり、様々な思いや感情が渦巻いています。

例えば、

・解らないというモヤモヤ感

・己の現状に対し、深い部分で全く向き合えていないにも関わらず既に感じている、慄然とした思い

・今まで、痛みと向き合う覚悟をもてなかったゆえに、自分に足りないものを卑屈にみて、外の世界に何かを追い求めてきた在り方に対する虚無感

・痛みや思考と向き合うことを破壊する、心の中に粘りついている醜い欲望

・(自分含め)人の内面や世界を、今より少しでも綺麗な鏡で客観的に見られるようになったとしたら、何が見えるのかという好奇心

・痛みと不安定さの中に自分を置き続けることを望んでいる自分

炙り出される感覚の中にいることは正直心地いいものではありません。ですが、得られている刺激にどこか心地よさも感じている・・・そのような状況です。

【S.F.さん】


<感想④>

今回の学びほど1年後にタイムスリップして自分の姿を見たいと思ったことはない。

自分の中の”哲学”というキャンバスは真っ白どころか、存在すらしていないことを痛感。周りに哲学を声高らかに唱える人も皆無である。

今までの延長線上では出会う確率が低いと思われる”哲学”に、なぜか手を挙げて参加している自分自身に驚きがある。

現時点の目標は、”視座を上げ、そこから見える景色をバックに、世の中に影響を与えられる意見を発信したい”である。

1年後の姿が早く見たいが、焦らずぜいたくに1年間のチャレンジを楽しみたい。
自分の中での変化も共有したい。

学びを開始し、今まで使っていなかった思考や脳、身体への刺激を感じている。

スタート段階ではあるが、Facebook投稿やオンラインでの講義受講や発言を通じ、少し心が解放された気がする。

正解を見つけるのではなく、自我≒自分の考えを表に出し、伝えることができるようになることが大切だと感じている。

この3月からシンガポールで生活を始め、本格的なダイバーシティ環境で自分の考えを求められる日々。このタイミングだからこそ”哲学”なのだと直感的に感じている。

学びは、環境が本当に大切である。

抽象度の高いテーマだからこそ、講師陣・スタッフ、そして共に学ぶメンバーのエネルギーが高いことが本当にありがたい。

私自身が西洋哲学的なビジネス環境にいることと日本とのGapに気づける恵まれた環境であり、その考えを西洋哲学塾に積極的にフィードバックしたい。

自分の経営哲学を語る日を楽しみに1年間大いに頭を悩ませて成長したい。

【沢井 雅季 さん】

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この記事を書いた人

クレメンティア代表世話人及び「西洋哲学塾」塾長。

普段は「エグゼクティブコーチ」として、上場企業から気鋭のベンチャー企業までシニアリーダーのリーダーシップ学習を支援。現代哲学に基づくクライアント自身の視座が上がるコーチングが特徴。「東京哲学会議」特別貢献会員。

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