こんにちは、藤原久美子です。
私は長年、教育現場で仕事をしてきましたが、その中で「家族関係」というものに関わらせていただくこともあり、DVや不倫、失踪、離婚などの深刻な相談を受けることもありました。
なぜ、教師にこんな人生相談がくるのかと言えば、最終的には「親権」の問題にぶつかり、転校やその他の諸手続も絡めて人間模様が展開していくからです。
ビジネスの世界に入ってからも、似たようなご相談を受けることもありますが、明確に傾向が違うご相談もあります。
その一つが今日のタイトル。
===========
夫がつまらなく見えたら
===========
子どもが小さい時は、子育てに必死で、夫は「パートナー」というよりも「子どもの面倒をみる人」あるいは「稼ぐ人」という存在。
ところが、子どもがある程度手がかからなくなってくると、女性は自分の生き方を省みるようになります。
そして向上心の強い女性は、何らかの「学び」などをするようになります。
本を読んだり、色々なセミナーに参加したりして、自己成長をしていく…。
そんな女性は、仕事も家事も勉強もバリバリと頑張る人が多いです。
一方で、夫はというと…。
家に居る時は、つまらないTVやゲームをしてソファーを占領している…。
それだけでなく、どんどんおなかも出てきて昔の面影はなくなっていく…。
ある時、ふと思います。
「セミナーに参加している男性は向上心があるのに、うちの夫は…。」
「一緒にいても楽しくないし、話も合わない。人間として尊敬できない!」
妻は夫にどんどん失望していきます。
ここで女性の収入が多ければ、別居や離婚となる場合が多いです。
収入がない場合は、家庭内別居のような関係を維持します。
私は、もう少しやりようがないのかなと思います。
では、夫がつまらなく見えてきたとき、妻はどういう心の持ち方をしたらいいのでしょうか?
もちろん、別居も離婚も結婚も、人それぞれの価値基準ですから、他人が口出しすることではないと思いますが、アドバイスを求められることも結構多いので、あえて申し上げます。
夫がつまらなく見える理由、それは「“自分の”夫である」という前提があるからです。
これが隣のご主人だったら、どう思うでしょうか?
「世間一般レベルのふつうの男」と思えるのではないでしょうか。
「夫がつまらなく見える」という現象は、(自分の)夫に(自分と同じように)もっと向上心を持ってもらいたいという、自分の「エゴ」の表れでもあります。
さらに、「結婚」とか「家庭」といった言葉に対して「こうでなければならない」とあなたが無意識で持つ前提(※)が、あなたに何か損をさせているように感じさせています。
※そこには「幸せな」とか「満たされた」とか言った言葉が隠されています。
このような理想をいとも簡単に手に入れることができるかのように誤認し、現実を見ているのです。
私の答えは、「夫が(世間一般レベルの)つまらない男なのであれば、それを認めて、相手を理解し、手のひらで転がせるぐらいにまで視点を上げましょう。」ということです。
( DVや金銭トラブルが酷い場合は別です。)
夫を理解できないということは、人間を理解できないということでもあります。
人間が理解できていなければ、相手を変えても結果は一緒です。
そこには、エゴにまみれた自分がいるだけで、むしろ「ダメ妻になっているのでは?」と自分を振り返るチャンスでもあります。
一つ視点を上げてみてみると、妻が夫に失望しているのと同じように、夫も妻に失望しているのではないでしょうか。
そこに思いを馳せてみることが大切かもしれません。
コメント